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沙汰

マスコミが日々、老若男女を標的にかまわず野獣のように群がり、血の1滴まで貪り尽くそうとする様は見ていて吐き気がする。
特に気に障るのは、事件現場で眉間にわざとらしい皺をつくり、やたら低めの声でまるで子供たちに四谷怪談を読み聞かせるかのような口調でリポートする奴らの姿である。
最近、子が親を殺める事件が多いが、こんな悲しい事件を報道するマスコミらの楽しそうなこと・・・。

奴らには母親の腹を切り裂いて人形を埋めた子供の、愛憎や悲しみをほんの少しでも感じ取る余裕はあるのだろうか。
奴らは、親子の間に生まれる憎悪が、他の者に対するそれよりも遥かに強くとめどない事を理解できるのだろうか。
奴らには、小さな背中に背負いきれなくなった重荷を何とかして降ろそうとした子供の下した最終の決着に、口を挟む器量があるのか。

あんなふざけた人形劇みたいな報道は、政治家の悪戯がばれた時だけにしてくれ。

個人的で偏った考え方だが、自分は、親を殺める子供たちに罪は無いと思うのだよ。
確かに、それらの行為は彼らの人生の1通過点にすぎないため、その先に待ち受ける困難は計り知れない。
それでも、彼らにとってはひとつの残酷物語に打つべき重要なピリオドだったのだろうと思う。
彼らはそのピリオドを打たなければどうしても先には進めなかったのだ。

彼らに同情できるのは、幼い頃に眠れない夜を、じっと布団の中で嗚咽と共に幾晩もいくばんも過ごした経験を持つ者だけだろう。
そしてその心は未来永劫、誰にも解明されない。

「苦しみと悩みは、偉大な自覚と深い心情の持ち主にとって常に必然的なものである」
  byドストエフスキー

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